地域連携推進会議(施設訪問)【あお空】
●訪問日時
令和7年12月15日(月)10:00~12:00
●出席者
Yさん(利用者)
Yさん(利用者後見人
Iさん(利用者家族)
Yさん(浅口市金光地区学校運営協議会委員)
1.開催概要
本会議は、法令に基づき設置された地域連携推進会議の一環として、障害者支援施設あお空において実施した。
当日は、あお空を訪問し、施設運営および支援内容について理解を深めていただくことを目的に、日中活動や専門的支援、設備・安全管理体制等について、実際の現場を見学しながら説明を行った。
2.施設からの説明内容
(1)見学の趣旨
施設の日常的な支援の流れや利用者の生活の様子がより具体的に伝わるよう、一定の時間を確保した見学行程を設定した。
見学中は、状況に応じて職員および利用者の様子を確認しながら、施設の支援方針や取り組みについて説明を行った。
(2)日中活動の見学
日中活動として、スカットボールおよび自立課題の取り組みについて説明した。
スカットボールは、ユニバーサルスポーツとして導入しており、利用者一人ひとりの特性や状態に応じて、参加の仕方や関わり方を柔軟に設定している。活動への参加方法は、競技として取り組む場合に限らず、同じ空間で過ごすことや、可能な範囲で役割を担うことも含めて位置付けている。
自立課題については、主に机上作業が可能な利用者を対象に、組み立て、整列、仕分け等の作業課題や、感覚遊び、塗り絵など複数の課題を準備しており、個々の利用者に応じた課題設定を行っていることを説明した。
(3)専門的支援の見学
男性居室および男性浴室を見学し、機械浴を含む入浴支援の設備および支援手順について説明を行った。
あわせて、強度行動障害のある利用者に対して実施している視覚構造化支援について、実際に使用している支援ツールを提示しながら、支援の考え方および具体的な運用方法について説明した。
(4)安心・安全を確保するための設備・機器
施設における安全管理体制として、インカム、タブレット、セキュリティカメラの導入状況について説明した。
インカムは、利用者の所在確認や支援状況の共有、緊急時の連絡等に活用している。
タブレットは、日々の支援記録を一元的に管理し、生活状況、健康状態、食事、入浴等の情報を各部署で共有するために使用している。
導入以前は紙媒体による記録管理が中心であり、情報共有に時間を要していたが、タブレット導入後は情報の確認および支援調整が円滑となり、利用者への直接支援に充てる時間の確保につながっている。
また、事故等が発生した際の迅速な対応および原因確認を目的として、セキュリティカメラを設置しており、必要に応じて録画データを確認している。
(5)食事介助の見学
食事介助については、業務標準化に基づき、一定の支援水準が維持されるよう仕組みとして運用していることを説明した。
利用者の約半数において、刻み食やとろみ付け等の食事形態の調整が必要であり、今後もその割合が増加する見込みであることを説明した。
また、集中しやすい環境を整えるため、パーテーションやタイマー等を用いた視覚的配慮を行っている事例について説明し、持ち手付き食器の使用や取り分け介助の様子についても紹介した。
3.構成員からの主な質問・確認事項
- タブレット導入前後における記録管理および業務効率の変化について
- 食事形態において特別な配慮が必要な利用者の割合について
- 後見人を利用している方の割合について
- 施設を退所する方はどういった状態の方なのか
- 行政の方の見学実績はあるか
これらの質問に対し、施設から具体的な運用状況および現状について説明を行った。
4.まとめ
本見学を通じて、施設の支援体制、日中活動の内容、専門的支援、安全管理および業務標準化の取り組みについて説明を行い、構成員との情報共有を図った。
また見学時においては、適宜、利用者と会話をしたり、スタッフからの活動紹介を受けたりする交流の場も一定時間確保できた。
今後も、地域連携推進会議を通じて、施設運営の透明性確保および地域との連携強化に努めていく。

